東オーストラリア インコ&オウムウォッチング
普段バードウォッチングをしていない素人が、装備は裸眼と200mmまでの望遠レンズだけでオーストラリア市街地でバードウォッチングやってみた記録です。
オーストラリアといえば、ペットとして広く人気のセキセイインコやオカメインコの原産地。普通にシドニー・メルボルンの大都市を観光しながらどれくらいインコ・オウムを見つけられるのか試してみたところ、日本の市街地でヒヨドリやキジバトが見られるレベルでは確かに観察することができました。ただし、セキセイインコやオカメインコは都市内部には進出していないようで、残念ながら観察できず。野生のセキセイインコやオカメインコを見たい方は、専用のツアーに参加した方がよさそうです。
また、基本的にコアラやペンギン、カンガルーを見るためにオーストラリアに行く人はいるかもしれませんが、インコを見るために行くケースはあまりいないので、そもそもどこに行ったら見られるのか、等の情報がガイド等には全く載っていません。現地で質問しても動物園に行ったら?と言われた位なので、事前に植物園の場所等情報収集しておくことが大事だなと思いました。普通の観光と組みあわせできるスポットとしては、メルボルン王立植物園や、シドニー王立植物園は一般的な市街地にあり、アクセスも電車やバス等で簡単に行けるので一番オススメです。メルボルンからのexcursionでグレートオーシャンロードツアーや、同じくシドニーからのexcursionでブルーマウンテンズのツアーでも鳥達を見ることができました(もちろん風景も素晴らしかったです!)
※写真が構図的には微妙なものが多いのですが、200 mmとスマホカメラではこれが限界という例としてご覧ください。
ゴシキセイガイインコ/Rainbow Lorikeet
市街地で最多だったのはおそらくこのインコ。樹上性の鳥で、地面にはほとんど降りてきませんが、木の上や電線の間を見ていると、かなりいます。花蜜食のインコで、実際ユーカリの花に群がっていました。野生なので当たり前ですが、飛翔のスピードは速く機敏な鳥です。五色、というだけあってものすごく派手な色合いですが、木陰にいると意外とこれも保護色になっています。
キバタン/Sulphur-crested Cockatoo
オーストラリアのオウムの代表選手、コッカトゥー。純白の翼と黄色い冠羽が爽やかで、紙幣の透かしにもデザインされています。木の上にもいますが、割と公園の地面も歩いていて、人間に対しての逃走距離は割と短め。その身近さから、キバタンに餌付けしている人もいれば、害鳥扱いの人もいる。ブルーマウンテンズの谷間を悠々と舞う姿が印象的でした。
モモイロインコ/Galah
現地ではガーラ、と呼ばれています。こちらは市街地ではあまり見かけず、メルボルン郊外のグレートオーシャンロードツアー中に、群れで地面で餌を探しているところを見ることができました。ピンクとグレーと取り合わせが何ともオシャレ。
アカクサインコ/Crimson Rosella
日本ではクサインコ類といえば、ア”キ”クサインコがペットとしては一番メジャーだと思いますが、ア”カ”クサインコの方を観察することができました。こちらもブルーマウンテンズの樹上で囀る姿が何とも凛々しい。
アカビタイムジオウム/Little Corella
キバタンの群れに交じって公園の地面を歩いていました。こちらも純白の鳥ですが、羽の生えていない部分があるお顔が特徴的。
キンショウジョウインコ/King parrot
餌付けされている場所で見かけました。成鳥は赤と緑のくっきりクリスマスカラーで、黒目の周りが金色がかっている凛々しい鳥です。ひまわりの種は大好きそうですが、野生なので人間の手を嫌いな感じがひしひしと感じられました。バードウォッチングする人間は鳥が好きだけれども、鳥は基本的に人間が嫌い、ということを忘れてはいけませんね。
ここからはインコ・オウム類ではありませんが、オーストラリアならではの鳥。
レンジャクバト/Crested pigeon
ピンとたった冠羽が凛々しすぎるハト。羽を畳んだときにちょうど外側に紫と緑がかった部分が並んで光に当たると美しい。風切羽の構造により、羽ばたくときに特殊な音を出すらしいのですが、残念ながらそれは聞けず。
トキ/Autstralian white ibis
シドニーで沢山みかけたトキ。超大事にされている日本のトキとは異なり、あだ名はBin chicken、つまりゴミ箱鳥、と酷い扱いです。実際日本でのカラスのように、ゴミ箱を漁っている姿は見かけましたが…都市環境への適応力が高いのですね。
カササギフエガラス/Australian magpie
子育ての時期にかなり攻撃的になるということで、こちらもどちらかというと人間には嫌われている鳥のようです。白黒がくっきり分かれていて綺麗な外見をしていますが…
セイケイ/Pupple Swanphen
素人にもすぐわかるバンの仲間。大型で恐竜のような雰囲気(今となっては鳥は恐竜でしたね)。光を浴びて紫紺のお腹が美しい。逃走距離が短く、わりとゆっくり歩いてくれたので観察しやすかったです。
キジバト?
日本にいるキジバトの近縁種だと思いますが、首元の色合いが違って可愛い。つがいで採餌している様子は日本のキジバトとそっくりでした。
2019年10月の訪問後、森林火災が起き、その直後にコロナ禍で再訪は遠くなってしまいそうですが、シドニー、メルボルン共に美しく、大好きな鳥たちがたくさんいる素敵な場所でした。もちろん、定番の野生のコアラ、カンガルー、ペンギン、ハリモグラ等固有の動物も観察できて良かったです。
撮影記録 秋の八甲田山紅葉狩り<蔦沼編>
JRのポスターなどでも使われてるので、知名度が高そうな青森県の撮影名所、蔦沼。ちょうど紅葉真っ盛りの時期に訪問することができました。紅葉の見ごろは短いですが、八甲田山は高低差があるので、どこかの場所で見ごろの紅葉を見ることができるのが良いですね。2015年は、10月下旬の段階で、八甲田山=積雪、紅葉は終わり、蔦沼=紅葉真っ盛り、奥入瀬=紅葉はまだ、といった状況でした。
ポイントは蔦沼の後ろから昇る朝日によって赤く照らされる紅葉の木々。そのため、日の出前からが待機時間となりますが、撮影ポイントとして有名すぎるのか、夜明け前の真っ暗な中でも沼のデッキは三脚だらけで混雑しています。しかしながらこの撮影ポイント、三脚は個人的には持参の必要ナシと感じました。必要なのは早起きする気合だけです。
肝心の朝日が差し込むタイミングでは十分な光量があるので、スチル写真だけの撮影ならISOは100でも三脚なし、手振れなしでいけます。私は三脚もっていきましたが、途中でカメラを外してしまったくらいです。また、沼周辺は真っ暗ですし、足元には霜が降りていて危ないので注意してください。
<アクセス情報>
- 撮影日:2015/10/23
- 駐車場:かなり大きな駐車場あり。
朝日の昇る前の蔦沼のこんな感じ、すでに綺麗ではありますが…(この写真のみ三脚で撮影してます)
朝日が昇ると山肌の影と、朝日の赤のコントラストがくっきりと。
ここまで、EOS6D+SIGMA 50mm F1.4 EX DG HSM。以降はEF70-200mm F4L IS USMにレンズチェンジ。
日が昇るにつれて影の形が少しずつ変わっていく面白さがあります。
朝、風のない静かな水面に映る林の風景はやはり早起きの価値があると感じました。個人的には山肌の影がなくなった後の沼の鏡張りが一番素敵と感じました。
この付近には蔦沼温泉や1周1時間弱の軽いお散歩コースもあり、そちらもまた色とりどりの紅葉が素晴らしかったです。
蔦沼の撮影後にはこちらも是非チャレンジしてみては。
撮影記録 秋の八甲田山紅葉狩り<初心者ハイキング編>
紅葉シーズンは毎年ズレるので、いざ現場に行ってみたらまだだった、もう枯葉だった…と旅程を計画するのが難しいですが、八甲田山付近は標高差があるので、紅葉シーズンであれば、そのどこかで紅葉が見頃のところがあります。今年は10/22で青森県八甲田山付近を探索してきました。
八甲田山山頂にて、Birds by Toikkaのアジサシと共に。
2015年10月22日、八甲田山や城ヶ倉大橋は落葉(山頂は積雪)、奥入瀬渓流や蔦沼付近が紅葉見頃の状態でした。以下の写真はすべてEOS6D+EF70-200mm f/4L IS USMの組み合わせです。
城ヶ倉大橋 朝の光が斜めに差し込むので朝に訪問したい場所。駐車場もあります。
なお、下記は登山スキルは特にない初心者がハイキング(下山のみ)した場合の体験談です。
装備は登山用靴(ローカット)、帽子、マフラー、ゴアテックスジャケット、登山用パンツ、セーター、ヒートテック下着、貼るカイロを準備しましたが、
これに加えて
+手袋(軍手)…笹とか石とかに掴まりながら下山するので、素手では危険でした。
+登山用リュック…雪が上から落ちてくるので、防水効果のあるリュックサックが◎。今回街歩き用のリュックで代用したら水が染み込みました。
の装備があったほうが良かったです。
まずロープウェイで山頂に登ります。大人は片道券1,180円です。途中の眺めは綺麗なのですが、かなり雪があって心配になりました。
山頂の様子。上記装備をしていても、相当寒いです。下記写真のように、足元は雪積もっていますので、滑らない/水分が入り込まない登山靴でないと歩くだけでも厳しいです。
山の天気は変わりやすい、と言いますが実際青空が見えたり雪がちらついたりとその通りでした。上毛無岱あたりから見た山頂の様子。
ハイキングのルートはこちらのサイトを見ながら決めました。山頂公園駅から酸ケ湯方面に下山する、毛無パラダイスラインというルートを選択(城ヶ倉方面に降りる道は悪路と説明されていたため)。
説明にある『一般の登山道』という意味が素人には理解できていなかったのですが、この時期足元は泥濘、雪、水分大目、ルートそのものは案内(看板+ピンクのリボン)で理解できる、という意味でした。またルート途中には、お手洗いはないです(ロープウェーの駅にはあります)。
下毛無岱へと下るところは長い階段。
分岐点ではこのような案内があったり、樹にピンク色のリボンが結んであるので、道に迷うことはないと思いました。
なお、このルートは約2時間30分という目安時間になっていましたが、途中オヤツ/撮影の休憩をいろいろ挟みながら、ゆっくり歩いた結果、4時間くらいかかりました。距離としては5km位しかないのですが、足元が思っていた以上の泥濘で時間がかかってしまったようです。
下山途中カメラを操作するのも難しい位の勾配が多く、写真は思っていたより撮れませんでしたが、冷涼で静かな空気の中、もくもくと脚を動かすのもなかなか楽しい体験でした。
撮影記録 棚田5/100選をめぐる 山口県油谷棚田
山口県の油谷(ゆや)東後畑(ひがしうしろばた)の棚田は、日本海に向けて落ち込んでいく棚田と、イカ釣りの漁火のコンビネーションが見せる幻想的風景が大変美しい場所です。
EOS6D+SIGMA 50mm F1.4 EX DG HSM
<アクセス情報>
- 撮影日:2015/05/25
- 駐車場:大小2つあり。棚田により近い駐車場は5台位止められます。ただし日没前からかなり混雑。三脚を立てやすい。
空の色が棚田に写り込む時期はこの棚田では5月後半から6月前半です。
昼間の風景はこんな感じ。
EOS6D+35mm f1.4 dg hsm
休耕田や水がまだはられていない田んぼ、稲作以外に使われている畑も結構あり、撮影ポイントは実質上の1か所でした。数年前と比較しても、残念ながら休耕田は増えています。
EOS6D+35mm f1.4 dg hsm
いよいよ日没!美しい日没がブルーモーメントを期待させます。
EOS6D+SIGMA 50mm F1.4 EX DG HSM
EOS6D+35mm f1.4 dg hsm
望遠レンズで見ると抽象画みたいな赤い太陽。あっという間に海面下へ。
EOS6D+EF70-200mm f/4L IS USM
日没も美しいのですが、この棚田の見せ場は実は日没後。日本海に浮かぶ漁火が海面に写り込んで、青味の残った空を映す棚田と共演。
EOS6D+SIGMA 50mm F1.4 EX DG HSM
イカ釣り漁の舟の漁場や舟の数は毎日異なるということで、日によっては漁火が見えない日も。この日は比較的沢山舟が見えてラッキーでした。
海に向かって落ち込んでいく棚田は日本の中に数ヵ所ありますが、この漁火とのコラボレーションは多分ここだけ。天気、田んぼの状態、漁と3つが揃うというタイミングで見られるこの眺望は、まさに絶景というのにふさわしい場所だと思います。
ストランドビーストを見る@二子玉川
BMWや最近の中外製薬のCMで使われている、風力で生き物のような動きかたをするオブジェ、ストランドビースト/Strandbeestを二子玉川で見てきました。まるで生き物のような、ぎこちないところもあれば、妙に滑らかなところもある動きが目前で見れて良い体験でした。
ストランドビーストとは?
オランダ語で、砂浜を意味する”Strand”と生命体を意味する”Beest”の2語を繋げたテオ・ヤンセン自身による造語。テオが創る”生物”の総称。
オフィシャルサイトより引用。ストランドビーストにはプラスチックでできた生物という世界設定があり、各ビーストには名前や背景も設定されています。二子玉川で展示されている一番大きなビースト、"アニマリシス・シアメシス"だとこんな感じ。
翼?をはためかせてやる気モードの"アニマリシス・シアメシス。
写真の中の人間と比較してもらえると分かりますが、"アニマリシス・シアメシス"は4.4 m高さ×12 m長さ×4 m幅と相当な大きさ。日本への運送はこれを4分割して行ったそうです。
デモで”行動展示”してくれるのは東急田園都市線・大井町線 二子玉川駅すぐ近くのガレリアと、二子玉川ライズの噴水広場で、その他の場所にもビーストはいるのですが、動かない状態です。CMのように海辺の風を利用して動かすのではなく、団扇による人力風力(と多分ポンプ)を利用しての動きなので、あまりダイナミックではないのですが、それでも十分楽しめました。
このイベントは2015年4月24日(金)~5月6日(水・休) 10:00~21:00まで、さらに各”行動展示”の時間も2時間に1回、15分位と決まっているので注意してください。
撮影記録 冬の東京ゲートブリッジ
冬らしい夕焼けを求めて東京ゲートブリッジに撮影に行きました。アクセス方法に関しては
撮影記録 東京ゲートブリッジ - やりたいことはいつかじゃなくて今日からやる。
をご覧ください。この記事の撮影時期は10月でしたが、12月と1月ではまず日没位置と、体感温度がだいぶ異なりました。風を防ぐものはないので、防寒対策をしっかりするのがオススメです。
10/13だと日没がゲートブリッジの特徴的なトラス構造の中央付近に来るように撮影するとこんな感じでした。撮影場所はだいたいこのあたりです。
次に冬至に近い12/23ではこんな感じで、撮影場所は海釣り施設側にだいぶ近くなっています。撮影場所は変わってこのあたりです。2か月強でこんなに変化するものなのだなぁと気付かされました。
ちなみに1/11に同じように撮影するとこんな感じ。橋の角度が違うことがご覧いただけますか?たった20日程度でも日没位置は動きます。
今回の撮影でチャレンジしたかったのが、新調したND16フィルターでの長時間露光です。見事に赤く焼けた夕焼けを満喫しながら、さっそくNDフィルターをSIGMA 50mm F1.4 EX DG HSMに装着。
NDフィルターの効果で雲の動態が肉眼では捉えられない美しさで見えてきたように思います。2枚目の画像では良く見ると月が被写体ブレしていて驚きました。30秒野露光時間でも天体は結構動くものですね。
ゲートブリッジの左下のライトアップが故障中なのか?消えているのがちょっと残念ですが、見事な夕焼けはやはり冬ならでは。寒くて中々腰が重くなりがちですが、まずは出かけなければと思いました。
最後に一枚。欲張って飛行機のナビゲーションライトの軌跡と、ゲートブリッジのイルミネーションをバルブ撮影で。本当はもっと暗くならないと軌跡が目立たないのですが、真っ暗になってしまうと夜景としての面白みが半減してしまうアンビバレンツな状況で悩ましい…また曜日、時間によって飛行機の離発着の数が違うので、多い日を狙っていくのも重要だなと感じました。
国内線に関してはこちらで調べられるので、事前にチェックすると良いかもしれません。
撮影記録 秋の新宿御苑
春のお花見の名所として有名な新宿御苑ですが、秋の紅葉も素敵な場所なので再訪してみました。
<アクセス情報>
- お手洗い:園内に複数有
今の時期は桜と、フランス式庭園の部分のプラタナスがちょうど紅葉していて綺麗でした。また菊の展示会も行われており、一本の菊が分岐して何百もの花を同じタイミングで咲かせている細工等、花屋さんで売っている菊とは全く違うものに仕上がっていました。
こちらはカツラの木の紅葉。葉が丸みを帯びて何とも可愛らしく鮮やかな黄色でした。
工事が終わった温室へ。レンズが結露するのではないかとひやひやしましたが、この日は比較的暖かかったので、無事でした。中身の展示は植物園の温室の植生としては定番の熱帯性ラン、スイレン、バナナ等。中でもこのお花は落ち着いた色味の葉と鮮やかな赤い小花と対比が素敵でした。
ボールペンで 描いたみたいな 胞子のう
(シダの裏側を透過光で見ています)
本日の本命、プラタナスの紅葉。こちらにはベンチが沢山設置されていて居心地も良いですよ。園内は外周4km弱ですので、それなりに歩きます。この場所は、ちょっと一休みにも最適です。
並木を望遠レンズで切り取れば、黄金色のステンドグラスのようです。日の高さによって輝き方が変わるので長時間いても飽きない撮影ポイントでした。
写真はすべてEOS 6D+EF 70-200mm F4 L ISで撮影しました。