白夜のフィンランド リーヒマキガラス美術館にいく 後編
後編は、リーヒマキガラス美術館内の展示内容についてです。館内は明るく、撮影OKです。展示の仕方そのものも美しいのでとても楽しく写真を撮れました。写真はすべて、EOS6D+SIGMA 50mm F1.4 EX DG HSMの組み合わせです。
まずはエントランスでチケットを購入。2階建ての建物で1階はガラス製造の歴史とテクニック、2階は歴代のガラスの実物が日用品からアートまで勢ぞろいしています。
1階の展示内容で目に着いたのは、Birds by Toikkaの作り方。ヌータヤルヴィまで見学に行ったのにもかかわらずよくわからなかったイッタラバードの波型の模様の製法が分かってすっきり。ガラスの塊を、モールドで成形することで作られていたんですね。尾が延ばされる前のバードって、殆どエッグと同じ形をしていたんだな、というのも発見でした。
ガラスの淵を自動的に滑らかに処理する機械も展示されていましたが、実際、イッタラの工場見学でも同じシステムが稼働中でした。
この綺麗なお皿をマウスブローで作っていくムービーが流れていましたが、時間との戦いで大変なテクニックが必要なんだということが改めて理解できました。
2階では、薬や香水等の入れ物としてガラスが多用されていた時代のものから、現代のアート作品まで、歴史的解説と一緒に見学できます。
先ほどマーケットで見かけたゴブレットがここにも収められています。
部屋の中央部分にはアート性の高い作品が格納されています。下の2点はOiva Toikkaの作品。天真爛漫な優しい形をしています。
Kaj Franck等の、2色のグラデーションが美しい花器のコーナー。
ここにもBirds by Toikkaが。尾が二つに割れている初めてのバードであるkihu/labbe、1981年から製造が続くFasaani、と両方好きなバードが所蔵されていて何だか嬉しくなりました。
初期の作品としてファンの多いSieppoもいました。
企画展のTapio Wirkala/タピオ・ヴィルッカラ展は大きなホールの中で広々と展示されており、こちらも見ごたえがありました。ちなみに、この方の名前のrの発音はかなり巻き舌のようで、日本語にない音に聞こえました。
ロビーの天井にはこんな鳥のオブジェも。
様々な作家、ブランドのフィンランドガラスを潤沢な点数で見られるのが、この博物館の醍醐味です。ヘルシンキからはちょっと離れますが、十分に日帰りも可能なので、また是非行ってみたいなと思う場所でした。
ガラスを満喫した楽しい夏の日でした。日の光に感謝!